2009年12月15日
賃貸住宅経営で相続税が増えてしまうことってあるの?
このブログでも何度か書いてきましたが
所有土地に賃貸住宅を建設して経営することは
相続税評価引き下げの手法として一般的に有効と言われています。
それなのに
「賃貸住宅経営をすると相続税が増えてしまう」
とはどういうことなのでしょうか。
相続税の節税のためには
いくつかの基本的な対策の方向性があります。
そのひとつに
「相続財産の評価額を下げる」というものがあります。
そして
所有土地に賃貸住宅を建てるとその評価額を下げる効果がある
というのが相続税対策として賃貸住宅経営が有効である
ということの理由のひとつとなっています。
(詳しくは以前の記事を参照してください)
ところで
将来の被相続人である土地所有者が
ご自身で賃貸住宅を建築・経営する場合を考えてみましょう。
長期にわたって順調に経営が推移したとすれば
相当額のキャッシュをそこから得ることができているはずです。
これをあるだけ使っていれば
もちろん手元には残っていないはずですので
相続税の計算上の問題はありません。
しかし
その多くが手付かずで預金などとして残っている場合は
将来の相続発生時の相続財産となってしまうことになります。
場合によっては
賃貸住宅を建設することで得られた評価減の
効果を上回る財産増になる可能性があるのです。
実際には
「賃貸住宅経営による評価減効果」を
「貸住宅経営により得られるキャッシュの累計額」が上回るには
ある程度長い期間を要すると思われます。
(土地や建物の評価額や経営により得られる
キャッシュフローの金額などの要因で決まります)
しかし
相続発生までの期間が長くなればなるほど
当初の
賃貸住宅建設による相続税の評価額の低減効果は
相殺されていくことになります。
そこで(相続税対策のための賃貸住宅経営の場合は)
以前のブログで取り上げたように
生前贈与や親族に給与として支払うことで
所得の分散を図るなどの対策をあわせて実施していくことが
必要になってきます。
生前贈与であっても親族への給与であっても
貯まってしまったキャッシュをまとめて次世代に渡してしまうことは
(税務上の制限で)
不可能であったり多額の贈与税が発生する恐れがあります。
そのため
時間をかけながら計画的に対策を実施する必要があるのです。
特に
比較的若いうちから賃貸住宅経営に取り組まれる方の場合ですと
相続発生までの期間も長期にわたる可能性が高いといえます。
「まだ先のことだから
相続のことは将来考えよう」ではなく
「まだ先のことだからこそ
相続まで視野に入れて計画を立てる」ことが必要なのです。
投稿者 kusaka : 13:47



